不動産相続の際に共有名義で相続する問題点と注意点についてご紹介します!
2023/01/07
不動産を相続する際に、共有名義での相続が可能です。
これは不動産を複数人で所有することを意味しますが、これにはいくつかの問題点があります。
一見平等で公平ですが、特に遺産相続の際には問題点となることは多いというのが現実です。
今回は、共有名義での不動産相続における問題点と、その対処法についてご紹介します。
□不動産相続の際に共有名義にすることの問題点とは?
それではどんな問題が発生しうるのかを見ていきましょう。
1. 遺産分割協議が難航する可能性が高い
遺産の相続について、持分や詳細な内容を決める場として遺産分割協議が行われます。
財産であれば具体的な数値として分けられますが、不動産となると中々うまくはいきません。
誰がどの区画で相続するのかを決めるのに難航する可能性が高いということに注意しておきましょう。
2. 共有者全員の賛成が無ければ売却できない
不動産を共有名義で所有すると、売却したいときや賃貸に出したいときに「共有者全員の同意」が必要になります。
例えば共有名義人の1人が「売却したい」と考えても、他の誰かが拒否すれば売却は不可能です。
そのため、自分だけの判断で不動産を売却したり他に活用ができません。
3. さらなる相続で持分が複雑化する
不動産を共有名義で所有すると、次の相続の際にその共有名義分を相続していくことになります。
これが続くことによって共有名義人が増加していき、不動産の権利関係がかなり複雑化してしまいます。
□共有名義にしないための方法とは?
共有名義での不動産所有は極力避ける方が得策です。
そのためには、共有名義で所有する以外の方法を知っておくことが大切なので、次はその方法について見ていきましょう。
*換価分割
換価分割とは、不動産を売却して金銭に換えて、その金銭を公平に分けるという方法です。
これによるメリットは、金銭という具体的な数値で分割できることです。
不動産という分割しづらいものでなく、大きな不満に繋がることは少ないでしょう。
ただ、思い入れのある家である場合は売却することに反対する方がいらっしゃる可能性はあります。
*代償分割
代償分割とは、代表者1人が不動産を相続し、他の相続者の方にはその不動産の価値と同等の金銭を代償金として支払う方法です。
特に被相続人と一緒に住んでいた方が相続する際の方法に適していますが、経済的負担が大きいというのがデメリットです。
□まとめ
相続の際に、不動産を共有名義で所有することは利便性の面ではデメリットの方が大きいです。
そこで、換価分割や代償分割などで代替法で相続することがおすすめですが、どの方法で相続するかは相続人と十分に話し合って決めましょう。